2023/07/03 07:00
後始末
今回のテーマは【後始末】です。
何かを始めることは、誰にでもできます。
新規事業を始めるのは、簡単です。
例えば、○○さんが新規セールスに行きます。
見本投入を数多くします。
それは簡単です。
しかしその後で、見本を回収するのが大変なのです。
何ごとも始めるのは容易です。
見本投入した会社を全部訪問して契約し、
未契約のところの見本を100%回収してくること。
これが、「後始末ができる」ということです。
多くの会社が、新規事業をやりたがります。
そのこと自体に問題はないのですが、
本当は失敗してやめる時が大切なのです。
やめる時は、始める時よりも時間がかかります。
わが社にも、以前はたくさんの事業がありました。
これまで多くの失敗もしています。
本当に、たくさん失敗してきました。
ある事業をやめる時、コツは、一気にやめないことです。
そこで働いている人の心と、
ほかの社員の心がすさんでしまうからです。
私が社長になって、ある事業を立ち上げた時、
売り上げが3,000万円、投資が3億4,000万円かかりました。
この事業の撤退が、わが社で最も大きかった撤退です。
当時、五つの営業所がありました。
まず、これを三つに統合しました。
三つに統合すると、
遠くから来ているパート、アルバイトは必ず半分は辞めます。
さらに三つの営業所を二つに統合すると、また半分辞める。
このように徐々に撤退し、ピーク時に100人いた従業員で、最後に残ったのは3人でした。
事業をやめる時、急にやめてはいけません。
クレームの処理も同じです。
お客様と接して、
契約したその後のフォローがきちんとできていなければ、
一人前とは言えません。
後始末とは、そういうことです。
何ごとも、「立つ鳥跡を濁さず」です。
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