更新日:2023/10/20 15:00
環境整備
業務効率
5S活動とは?意味や目的を解説【環境整備/業務効率】
読了まで約3分
5S活動とは、整理・整頓・清掃・清潔・しつけのローマ字表記の頭文字の略で、現場の環境維持や業務効率を上げるための大切な取り組みです。
この記事では、5S活動の意味や取り組み方について解説いたします。
5S活動と似た言葉に「3S活動」というものがあります。
3S活動について詳しくはこちらの記事を参照下さい。
整理・整頓・清潔を目指す3S活動とは【5S活動との違いや効果とは】
目次
5S活動とは?5つのSについて
整理(Seiri)
いらないもの、不要なものを片付けたり捨てたりすることが「整理」です。
いらないものが現場に溢れていると、本当に必要なものを探すために時間がかかってしまい生産性が悪くなるでしょう。
ものを探している時間は生産していない時間、つまり無駄な時間です。
例えば、職場に古くから置いてあるものやしばらく使用していないものは捨て、性能が良い新しい製品を置くことで、作業効率が上がるといったメリットがあります。
また、いらないもののせいで事故が起きたりけがをしたりする恐れもあります。
不要なもの・仕事に必要のない無駄なものは、現場には必要ないのです。
整頓(Seiton)
物の置き場を決めて配置することが「整頓」です。
業務に必要な道具、書類などを置く場所を決め、使ったら決めた場所に必ず戻す、ということを徹底しましょう。
道具や書類などを探す時間が省けます。
また、決めた場所に配置できれば、散らかることなく現場がすっきりとします。
清掃(Seisou)
清掃には、現場をきれいにすること以外にも行う意味があります。
現場を清掃することで、異常や不具合にも気づきやすくなるでしょう。
異常や不具合が発生した場合、再発防止を行うことも清掃の目的の1つです。
清潔(Seiketsu)
上記3つ、整理・整頓・清掃を心がけて維持することで、常に清潔な状態は保たれます。
すべて、一度だけでなく継続しなくては清潔な状態がたもたれません。清潔な状態を維持し続けることは、実に大変なことなのです。
しつけ(Shitsuke)
決められたルールは全員で守るという習慣を身につけるように周知します。
現場の作業員のルール厳守を徹底すると、モラル向上にも結び付くでしょう。
5S活動の持つ意味
5S活動をするのには、意味があります。
1. 生産性を高める
5S活動を行うことで現場はとても仕事がやりやすくなり、生産性が高まります。
また作業のばらつきもなくなるため、品質も高まるでしょう。
また、5S活動自体が働く人同士の絆を深めてくれるため、一致団結して5S活動に取り組むチーム力もアップしてより生産性が上がります。
2. 人の心をきれいにする
現場が整理整頓されておらず、ぐちゃぐちゃな状態だと気分もあまり上がりません。
ものが散乱した適当な現場を見て、仕事もいい加減にしたらいいや…という気持ちが芽生えてしまうのです。
きちんと整理整頓されている清潔な現場ではどうでしょうか。ものが散乱していない現場を見ると、「自分もしっかりと仕事をやらないと」という気持ちになり、自然と仕事に取り組む姿勢も変わるでしょう。
心の中でマイナスに働く感情を排除し、きれいな心で仕事に取り組むことができます。
3. 仲を深める
5S活動は、1人でできるものではありません。
それぞれ助け合って行わなければならないことも多いため、
5S活動を通してお互いを思いやることができ、同僚との仲も深まります。
4. 頭が整理される
現場の汚れは、頭のなかの汚れと同じです。
現場が汚れていると、作業には何がいつ必要なのかが理解しづらく、作業ペースは上がりません。
しかし、しっかり整理されていればどこに何があるのかがすぐにわかります。
頭のなかも整理され、作業がスムーズに行えるでしょう。
5S活動を効率よく行う順番
5S活動を効率よく行うためには、順番が大切です。
「整理」→「整頓」→「清掃」→「清潔」→「しつけ」で行いましょう。
まずは整理をしていらないものを片づけたり捨てたりすることで物を減らします。
そして、整頓をして物の定位置を決めたら、次に清掃です。
整理と整頓をしないままで清掃をしても、いらないものや片付けられていないものが溢れていて、きれいに清掃ができません。
清掃ができないと清潔にもなりませんし、従業員への周知もしっかりと状態が整っていないとできないでしょう。
5S活動を行う場合は、順番に注意して行ってください。
5Sへのスタートで大切な3つのポイント
5S活動を行うにあたり、大切なポイントを3つご紹介します。
1. 体制を整える
5S活動を始めるためには、体制を整えなくてはいけません。
管理者やリーダーなどを決め、誰が指揮を執るのかもはっきりさせておきます。
これから5S活動を始めるぞと認識させるために、改善ボードの設置やキックオフミーティングなども効果的です。
2. 理解を深める
5S活動を「やらされている」と感じる人が1人でもいれば、その5S活動は成功とはいえません。
5S活動とはどんなことなのか、正しく理解しましょう。
3. 目的を設定する
5S活動をしてどうなるべきなのか、どうなりたいのかといった目的は設定しなければなりません。
何を目的としているのかわからないままでは、やる気も沸いてこないでしょう。
目的がはっきりとすることで、目指すべきものがわかりやる気もアップします。
5S活動への取り組みで働きやすい職場環境を維持する
5S活動は多くの会社が取り組んでいる活動です。
取り組みを始めてから、生産性や品質が高くなって職場の空気が良くなったら、5S活動が成功した証拠といえるでしょう。
5S活動には終わりがありません。
これからもそれぞれが5S活動に対して積極的に取り組み継続し、習慣化できるようにしてください。
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執筆者情報
佐藤 義昭 / 株式会社武蔵野 常務取締役
1971年、東京都生まれ。
1990年、武蔵野にアルバイトとして入社、ダスキン事業から新規事業まで経験。
2007年、経営サポート事業本部の本部長を経て2015年11月取締役に就任。
2021年、6月常務取締役に就任。
経営者向けに年間100回以上の講演実績があり、企業文化を強化する経営計画書作成法を伝授。
年に一度行われる社内経営計画書アセスメントの方針作りや、小山昇の実践経営塾の合宿では、経営者向けに経営計画書作成や短期計画作成を支援している。
おもな講演テーマに『経営計画書を作るには』、『手書きによる短期計画作成方法』などがある。
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