更新日:2024/01/31 13:10
人材育成
働き方
結果を出す人の共通点や特徴とは?成果を出す人材育成のポイント
読了まで約4分
労働人口の減少により採用難が続く現代では、優秀な人材の確保に多くの企業が頭を悩ませています。
社内人材をフル活用するため、育成に力を入れる企業も増えていますが、なかなか人材が育たず、苦戦している経営者も多いことでしょう。
求めた結果を出せる社員と出せない社員、両者には一体どのような違いがあるのでしょうか。
本記事では、結果を出す人の共通点や優秀な社員を育成するために必要なことを解説します。
仕事で結果を出す人の9つの特徴
仕事で結果を出せる人と出せない人には、業務の進め方だけでなく、行動そのものや考え方に違いがあります。
結果を出せるハイパフォーマーの特徴を知ると、それを教育や採用に活かして、組織力の強化や生産性の向上に役立てることができるかもしれません。
まずは、仕事で結果が出せる人の行動面における特徴を紹介していきます。
自分で行動を起こせる
結果を出せる人は、人からの指示をただ待つのではなく、どんな行動を起こすべきか自分で考えて動き出せる傾向があります。
自ら行動を起こすことで待機時間を短くでき、経験や実績を積む機会が自然と多くなるのです。
もちろん、上司の指示に従うことも重要ですが、上層部の決定を待っているとどうしても動き出しが遅くなります。
上司の言うことに忠実でいたほうが失敗は少ないかもしれませんが、成長を望むならば自分で動ける力が重要になるでしょう。
考えるよりも即行動する
思い立ったら即実行に移せることも大切な素質です。
行動量が多いことは、試行錯誤の多さにつながります。その分失敗も増えるかもしれませんが、失敗の原因を分析し、その経験を改善に活かせれば、成功する可能性も高くなるのです。
計画することも大切ですが、リスクを恐れて行動を起こせないのでは意味がありません。
まずは行動を起こし、行動しながら問題に対処していく姿勢が求められます。
的確な目標設定ができる
行動の前に目標設定をすることも大事ですが、目標の難易度を調整できるスキルも磨くべきです。
易しすぎる目標を設定しても成長を望めませんし、難しすぎて未達成が続いてもモチベーション低下を招いてしまいます。
ハイパフォーマーは、目標の難易度設定が的確な傾向があります。
自分に見合った目標を立てると結果を出しやすく、モチベーションも維持しやすいため、次の行動にもスムーズに移ることができるのです。
自分のやり方や習慣を変化させられる
自分のやり方や習慣にこだわりすぎず、必要に応じて変化できることは成長に不可欠な要素です。
自分なりの基準や流儀を持っていることも時には大切ですが、あまり執着しすぎると視野が狭くなり、失敗の原因に気が付けないかもしれません。
結果がついてこないときこそ、前提に立ち返って根本から見直す姿勢が大切です。
思い込みを捨てて「もしかしたら、こうかもしれない」と柔軟に考えられると現状を客観的に分析できます。
反省をして次の準備にすぐ取り掛かる
失敗したときに原因をしっかり分析して、それを次の行動に活かす姿勢が次の成功につながります。
行動量は大切とお伝えしましたが、むやみやたらに行動して、ただ同じことを繰り返していても意味がありません。
行動の結果を振り返り、どうしてそうなったのか、目標の達成には何が足りないのか、考える時間を必ず取るべきです。
分析結果をもとに、目標設定を新たにして次の行動に取り掛かるというサイクルが確立すれば、おのずと結果が出る可能性も高まるでしょう。
複数の目標を立てる
目標の難易度設定と同時に、複数の目標を立てて達成しやすくするという視点も大切です。
一つの大きな目標だけを立てると達成までに時間がかかってしまい、モチベーション低下にもつながります。
すぐに達成できる直近の目標、その先にある中間目標、最終的に到達すべき大きな目標というように、ステップを作ることがおすすめです。
中間地点に小さな目標を複数設置すると、確実に目標に向かっているという実感を持つことができ、途中の方向修正もしやすくなります。
人の意見を素直に受け入れる
自分のした失敗を自己分析するというのは、なかなか難しいものです。
自分では客観的に見ているつもりでも、無意識な思い込みがあったりして、主観的な思考を完全に排除することは困難です。
結果を出せる人は、年下や部下からの意見やアドバイスでも素直に取り入れる姿勢を持っています。
自分からは見えない角度の視点や考えを取り入れると、広い視野を持つことができます。
人を巻き込み協力してもらう
全てを1人で解決しようとせず、人に協力してもらうことを前提に考えている人も多いものです。
どんなにハイパフォーマーでも、1人がこなせる仕事量には限界があり、より大きな成果を出すにはチームで仕事をすることが必要不可欠です。
結果を出し続ける人はそのことを理解しており、人を巻き込んで仕事をする姿勢を持っています。
また、必要なときに周りの協力を得るには、円滑な人間関係を築いておく必要もあります。
日頃から周囲の人々とコミュニケーションを取り、自分自身も人への協力を惜しまないようにしましょう。
リーダーシップがある
チームで取り組み大きな成果を出すために、リーダーシップを発揮することも求められます。
リーダーシップというとカリスマ性のような生まれ持った特性のように感じるかもしれませんが、本来のリーダーシップとは、資質ではなく行動で発揮できるものです。
例えば、チーム内でタスクが発生した時に、優先順位をつけてメンバーに割り振り、進捗を管理できる人はリーダーシップがあるといえます。
リーダーシップとは、どうすればチーム全体が効率的に動けるのか考え、進んで行動を起こしメンバーを導くことなのです。
結果を出す人の考え方や頭の中の共通点6つ
結果を出す人は、行動だけでなく物事の思考や捉え方にも特徴を持っています。
ハイパフォーマーの内面的な特徴を捉えることで、社内人材の教育や育成、採用にも役立てられるかもしれません。
続いては、結果を出す人の内面的な共通点に迫っていきましょう。
挑戦や変化を恐れない
前述でも、結果を出すためには行動量が大切であると言及しました。
行動量につなげるためには失敗を恐れたり、変化を拒んだりせず、リスクと向き合って挑戦するマインドが必要です。
新しいことにチャレンジするには、リスクが付き物です。
しかし、リスクを恐れて現状を維持を続けていても、成果を生み出すことはできません。
結果を出せる人は、リスクばかりに囚われず「まずはやってみよう」というチャレンジ精神を持っています。
成功する姿がイメージできる
何かにチャレンジするとき、成功までの道筋をしっかりイメージできているという特徴もあります。
失敗を恐れて過程にあるリスクばかりに目を向けてしまうと委縮して本来のパフォーマンスが発揮できません。
目標をしっかり設定して、ひとつひとつを着実にこなしていく自分をイメージしたほうが、成果に結びつく可能性が高まるようです。
相手(お客様)を喜ばせようとしている
仕事における結果とは、業務の成果が顧客の利益になり、満足を感じてもらうことです。
結果を出せる人はこのことを理解しており「相手に喜んでもらいたい」という思考を持っている人が多い傾向があります。
誰かの利益に貢献し、喜んでもらえなければビジネスは成立しません。
自分が周りから評価されるためではなく、相手の目線で物事を考えられる人のほうが、行動を結果に結び付けられるのです。
他責でなく自責でとらえる
成功と失敗を決める要素には外部要因と内部要因があり、このうち自分の力だけで改善できるのは内部要因のみです。
「業界全体の景気が悪いから失敗するのも仕方がない」「うちのチームは人手不足だからどんな施策もうまくいかない」など外部要因にとらわれていると、失敗の本質を見逃してしまうかもしれません。
自分の力が及ばない外部要因のせいにするのではなく、自社の強みや魅力をどう活かせば課題を乗り越えられるのか、まずは内部を見直す姿勢を持ちましょう。
好奇心があり常に勉強熱心である
たくさんのことに好奇心を持ち、常にあらゆる事柄から情報収集する意欲のある人の方が、成長しやすいものです。
特に、現代はIT技術の進化も著しく、現状維持を貫いていてはすぐに時代遅れになってしまいます。
従来の方法や知識に固執しているとビジネスシーンの変化に対処できず、機会損失になる可能性もあります。
好き嫌いせずにたくさんの分野から学んでいたほうが、発想力も鍛えられ、アイデアにも結びつくかもしれません。
ゴールから逆算思考で考えている
効率的に目標を達成するには、まずゴールを設定し、そこから逆算してタスクに落とし込むべきです。
ゴール設定があいまいなまま適当に仕事を進めても、無駄な業務が発生し、時間を浪費してしまいます。
どんな小さな仕事でも、まずはゴールを明確に設定し「そこに到達するために何が必要か?」を考える癖をつけましょう。
結果を出す社員と出せない社員の違い
ゴールが見えているか
結果を出す社員は仕事で目指すべきゴールが見えています。結果を出すために、今やるべきことが明確に分かります。
対して、結果を出せない社員は仕事のゴールが見えていないことが多く、今やるべきことが分かっていません。いつまで経っても今の行動が変わらないので、結果が出ない環境から抜け出すことができず、何をやっても結果が出なくなります。
結果を出す社員は、まずゴールを明確にして物事に取り組んでいくのが得意です。
失敗から学習できるか
結果を出す社員は、たとえ失敗をしても、改善を図りながら取り組み続ける傾向があります。結果を出せない社員は、たった一度の失敗で諦めたり、分析をせず同じ失敗を繰り返し、何度取り組みを実行しても成功は期待できないでしょう。
失敗も過程のひとつととらえ、勉強の機会になるという意味を見いだせるかどうかがとても大切です。
周囲の協力を得られるか
結果を出す社員は周囲の人の力を借りながら仕事を進めようとします。どれだけ個人が優秀だったとしても、ひとりで大きな成果を出すことはできません。自分ひとりでできる範囲は限られていることを理解しているのが、結果を出せる社員の特徴です。
ただし、自分の頭で考えず、すぐ人に答えを聞こうとする人は結果を出せない傾向にあります。実際に協力を得るためには、コミュニケーションスキルや人間関係を良好に保つ能力も問われるでしょう。
結果を出す人を育てる方法
結果を出せる人材を社内で育成するには、どのような方法があるのでしょうか。
代表的な方法を2つ紹介します。
結果を出しやすい機会を与え経験を積ませる
結果を出せる人材を育てるには、まず経験の機会を増やさなければいけません。
新商品開発のメンバーに加える、大手クライアントの営業に同行させる、その提案書づくりを任せる、後輩社員の育成に関わってもらうなど、少し難易度が高いチャレンジングな仕事を任せてみましょう。
もちろん失敗もあるかもしれませんが、成功体験を得る過程には失敗も付き物です。
「まずはやってみる」という精神を身に付けてもらうためにも、積極的に挑戦の機会を与えてください。
ハイパフォーマーに習う
社内で高い成果をあげているハイパフォーマーを選出して、その社員の直下つける、教育担当についてもらうというのも一手です。
パフォーマンスの高い社員がどのように仕事を進めているのか、どんな考えを持っているのか、一緒に業務を進めると肌で学んでもらうことができます。
またハイパフォーマーの特性を言語化し、評価基準や採用要件に落とし込むことも有効です。
社員にとってもどのような能力を伸ばすべきかわかりやすく、自社に合った人材を効率的に育成できます。
成果を出す人材づくりをして組織改革をしよう
恒常的に結果を出し続けられる人には、行動や考え方に周りとは違う特徴があります。
自社で高いパフォーマンスを出している社員の特徴を把握すると、教育や採用に活かすことが可能です。
また成果を出せる人材を育成するためには、挑戦する機会を得やすい環境づくりも大切です。
社員とともに試行錯誤を繰り返しながら、それぞれが特性を伸ばせる環境づくりを心がけましょう。
企業が継続的に成長を続けていくには、社員の企業に対する貢献が求められますので、人材育成は会社の経営を安定させるためにも重要な取り組みの一つです。
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執筆者情報
佐藤 義昭 / 株式会社武蔵野 常務取締役
1971年、東京都生まれ。
1990年、武蔵野にアルバイトとして入社、ダスキン事業から新規事業まで経験。
2007年、経営サポート事業本部の本部長を経て2015年11月取締役に就任。
2021年、6月常務取締役に就任。
経営者向けに年間100回以上の講演実績があり、企業文化を強化する経営計画書作成法を伝授。
年に一度行われる社内経営計画書アセスメントの方針作りや、小山昇の実践経営塾の合宿では、経営者向けに経営計画書作成や短期計画作成を支援している。
おもな講演テーマに『経営計画書を作るには』、『手書きによる短期計画作成方法』などがある。
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