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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/05/31 15:00

経営

業務効率

アクションプランとは?目標達成のための作成方法やポイントを紹介

読了まで約4分

経営戦略を着実に実行していくうえで欠かせないのが、「アクションプラン(Action Plan)」の作成です。

アクションプランを戦略チーム全体で共有することで、戦略実行をスピードアップできます。
日本語で「行動計画」ともいわれるアクションプランですが、どのようなアクションプランが成果に直結するのでしょうか。

この記事では、アクションプランの必要性や、アクションプランを作成するときのポイントについて、順に解説していきます。

アクションプランとは?

戦略実行プロセスの「見える化」

アクションプラン(Action Plan)とは、企業が経営戦略を推進するための「行動計画」のことです。

「事業計画」と違い、アクションプランは経営戦略の青写真を描くためのものではありません。
To Doリストのような形で、経営戦略を実現するために欠かせない具体的な「行動」が盛り込まれるのが特徴です。

例えば、ワークライフバランスの実現に向けて、アクションプランを作成するケースを想定します。
アクションプランを作成する場合、まず「残業時間を○%削減する」「ワークライフバランスの理念を周知徹底する」といったビジョンや数値目標を設定します。
そのうえで、目標達成に向けた課題を整理し、課題解決のためのアクションリストを作成していきます。

会議時間の長期化が「残業時間」の数値目標の障害となっている場合、「会議のルールを決める」「会議のトライアルを行う」といったアクションリストを作成します。
アクションリストには期限を設け、スピーディーな戦略実行を促すのが一般的です。

アクションプランを作成し、チーム全体で共有することで、戦略実行までのプロセスを「見える化」できます。
会社組織を活性化させたい場合や、意思決定のスピードアップを図りたい場合も、アクションプランの作成が効果的です。

アクションプランは、目標達成のための「手段」のため、1つに絞らず数多く設定する方が良いでしょう。

アクションプランをPDCAで補完していく

アクションプランを陳腐化させないために大切なのが、PDCAサイクルです。

Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったもので、順に業務を進めそれを繰り返すことで、業務効率化や生産性向上を実現させていこうという業務改善のフレームワークです。

アクションプランは「計画したら終わり」ではなく、絶えず改善する必要があります。PDCAを回し、アクションプランを最低でも月に1回見直しましょう。

PDCAサイクルについて詳しくはこちらの記事をご参照ください。
PDCAサイクルをうまく回すコツは?4つのステップやメリット・デメリットを解説

 

アクションプランとプロジェクト計画やプランBの違い

プロジェクト計画はアクションプランよりも複雑で、プロジェクト達成に必要な要素をまとめたもの

プロジェクト計画とは、アクションプランよりも少し複雑な計画のことで、プロジェクトを達成するためにチームがクリアすべき主要な要素をまとめたものです。

プロジェクト計画には、下記の7つの要素があげられます。
・ゴールとプロジェクト目標
・成功指標
・ステークホルダーと役割
・スコープと予算
・マイルストーンと成果物
・タイムラインとスケジュール
・コミュニケーション計画

プロジェクト計画を作成したら、プロジェクトを達成するために必要な手順をアクションプランにまとめましょう。
そうすることで、チーム全員が自分のタスクを把握できます。

プランBは元の計画が失敗したときの代替プラン

プラン B とは、日本語でいうところの「代替案」です
元の計画が失敗した場合に使用する第二のアクションプランであり、最悪の事態に備えるための有効な方法です。

 

アクションプランを作成するメリット

アクションプランはなぜ必要なのでしょうか。

作成するメリットをご紹介します。

時間を効率的に使えるようになる

アクションプランの作成によって、目標達成までにかかる時間をできるだけ効率的に使えるようになります。
実行予定のアクションを事前に把握できることで準備がしやすくなり、次に何をすべきか先のアクションが見えていることで行動もしやすくなります。
他部署との連携時に起こり得る無駄な作業時間も減り、限られた時間を有効に活用できます。

やるべきタスクがはっきりする

アクションプランを作成すれば、やるべきタスクを明確化できます。
やるべきことが明確になった分、やらないことをはっきりさせることもできます。
どのような方法で目標を達成するか決めることで、業務の取捨選択にも繋がります。

 

アクションプランを作成するときの手順

具体的な数値目標を立てる

アクションプラン作成のポイントは、まず具体的な数値目標を立てることです。
売上高や利益率、資産の効率性、顧客満足度など、様々な数値目標を定めることが重要です。
数値目標は1年間の長期的な目線だけで見るのではなく、半年、1ヶ月、1週間と短いスパンで落とし込んでいくことで、仕事の進捗を把握しやすくなります。

具体的な行動や担当するメンバーを決める

次に、目標達成のための具体的な行動を書き出します。
優先順位や費用対効果、それぞれの行動との関係性などを書き出し、これらを整理し、どの順番で行えば最も効率的かを考え並べ替えます。
やるべき具体的な行動が明確になったら、どの部門の誰がその作業を行うか、担当するメンバーを決めます。

タスクの優先順位を決める

そして、目標を達成するために必要なタスクを具体的に書き出しましょう。
書き出したタスクの優先順位、それぞれのタスクの関連性や実施可能かどうかなどを考慮し、タスクをグループ化し優先順位を付けます。

期限を設定する

最後に、優先順位をつけたタスクの期日を設定します。
期日を決めることで、アクションプランの進捗具合と全体像が掴みやすくなります。

チームのモチベーションを維持し、目標をクリアするために期日の設定は必要です。
チームが順調に仕事をこなせるように、プロジェクトマネージャーは期日を確認してメンバーの業務を管理しましょう。

 

アクションプランを作成するときの3つのポイント

アクションプランを作成するとき、どのような点に気をつければよいのでしょうか。
アクションプランを成果につなげるための3つのポイントを紹介します。

まずはKPIを整理しよう

企業の経営戦略の要となる数値目標や成果指標のことを、
「重要業績評価指標(KPI:Key Performance Indicator)」といいます。

アクションプランを作成する前に、まずはKPIを整理しましょう。KPIには次のようなものがあります。

・アポイント件数500件、成約件数20件を達成する(営業のKPI)
・検索結果からの流入を30%増やす(WebマーケティングのKPI)
・人件費率を30%以下に抑える(管理部門のKPI)

明確なKPIを設定することで、具体的なアクションリストを作成できます。
アクションプランを作成する場合は、KPIの洗い出しからスタートしましょう。

大きな課題から洗い出し、ブレイクダウンしていこう

アクションプランによくある失敗が、個々のTo Doリストから先に作成してしまうケースです。
全体像が見えないため、アクションの漏れ・ダブリが生まれやすくなります。

アクションプランを作成するときは、まずは大きな課題の棚卸しを行い、
徐々にブレイクダウン(細分化、詳細化)していくのがポイントです。

PDCAサイクルの「C」を大切に

アクションプランを陳腐化させないため、PDCAサイクルをしっかり回すことが大切だと述べました。
とくに大切なのが、PDCAの「C」のプロセスです。

アクションプランの問題点を見つけ、軌道修正できるかどうかは、評価(Check)のプロセスにかかっています。
最低でも月に1回、アクションプランの進捗状況を報告するための会議を開き、アクションプランの検証を行いましょう。
成果が出ていない場合、思い切ってアクションプランを修正することも必要です。

 

アクションプランの具体例

アクションプランの具体例を、職種別にご紹介します。

営業

1.目標数字を決める
「半期で契約目標120件」と設定すると、1か月の契約目標が20件。

2.提案数を決める
提案顧客のうち約20%が契約に繋がるとすると、月100件ほど提案が必要。

3.営業数を決める
営業に行き話を聞いてくれる顧客が40%だとすると、月250件の営業が必要。
この数字を営業日で割ると、1日にどれくらいの数営業に行くべきか、具体的に行動計画を立てることができます。

事務

1.業務の効率化や正確さに関する数値目標を立てる
「月の発注漏れや発注ミスを0」にすると設定。

2.目標に対する対策を決める
2人体制でダブルチェックを徹底する/マニュアルを作成し誰でもできるようにする
このように業務効率化を進める目標を立てることで、事務業務でもアクションプランを立て行動に移すことができます。

 

アクションプランを作成し、戦略実行のスピードアップを

スピーディーに経営戦略を実行するうえで、アクションプランの作成は必要不可欠です。

経営戦略のKPIの実現のため、「誰が」「いつ」「どこで」「なにを」「なぜ」「どのように」の5W1Hを盛り込み、
具体的な行動計画を立てましょう。

アクションプランを陳腐化させないためにも、PDCAサイクルを回し、定期的にアクションプランの見直しを行うことが大切です。

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