更新日:2021/07/03 13:35
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アークスモデルとは【教育/学習】
読了まで約2分
「部下にいくら熱心に教えても自発的な学習をしてくれない」そんな悩みを抱えている方もいるはずです。
相手の心情を理解して教育するのは非常に困難であるため、一生懸命になればなるほど空回りしてしまうでしょう。
そこで本記事では、相手の学習意欲を引き出す「アークスモデル」を解説します。
今抱えている教育の問題が解消され、学習者の興味・関心を引き出すことができるはずです。
目次
アークスモデルとは、4つの側面から構成される学習意欲モデル
アークス(ARCS)モデルとは、相手の学習意欲を向上させる動機づけをモデル化したものです。
このアークスモデルは1983年に教育心理学者の「ジョン・ケラー」が提唱しました。
動機づけの理論を活用して、学習意欲を4つの側面から引き出します。
- 注意喚起(Attention)
- 関連性(Relevance)
- 自信(Confidence)
- 満足感(Satisfaction)
「ARCS」の名称は、上記4つの頭文字を取ったものです。
アークスモデルが必要とされる理由は再現性の高さ
アークスモデルは大学や企業における教育・研修など、幅広い分野で活用されています。
このアークスモデルが必要とされる理由として、学習意欲を向上させる再現性が高いことがあげられます。
学習意欲に関わる4つの項目を意識して実行することにより、学習者の気持ちが理解できなくとも、学習に対する興味と関心を引き出せます。
モチベーションを高めるための心理的要因を交え、心を動かすメカニズムを基に体系化されているのです。
そのため、アークスモデルを活用するにあたっては、高い技術を持ち合わせていない教育者でも学習者の心を動かすことができます。
アークスモデルの4つの側面
アークスモデルの側面を1つずつ解説していきます。
それぞれの側面が学習意欲を高めるために必要不可欠となる要素です。
1.注意喚起(Attention)
学習内容に対して「なんだか面白そう」と、相手の興味・関心を引くことができれば学習意欲に直結します。
伝え方の変化や細かい工夫を心がけ、学習者に刺激を与えて思考のワンパターン化を避けます。
注意喚起は以下の3種類をご参考ください。
- 知覚的喚起:話し方や表現に工夫して興味を引き出せているか?
- 探究心の喚起:学習意欲を刺激するためになにができるか?
- 変化性:マンネリ化させないような新しい試みはあるか?
2.関連性(Relevance)
学習内容に親しみや将来性を感じてもらい、自発的に学ぶ姿勢を形成させます。
「やりがいを感じる」「この内容は将来に役立つかも」など、学習したあとの未来を明確化させることで、受動的でなく主体的に行動してもらいましょう。
関連性を実行する際は下記3つのポイントを意識します。
- 親しみやすさ:どうすれば相手の経験に学習内容を結び付けることができるか?
- 目的指向性:相手の目的と学習内容をどう関連づけるか?
- 動機との一致:相手にやりがいを感じてもらうにはどうすれば良いか?
3.自信(Confidence)
学習者の自信は意欲的な学習へとつながります。
自信を感じてもらうためには、小さな成功体験を味わってもらうことが効果的です。
また、学習者の能力によりプロジェクトが成功につながったと、思ってもらうこともキーポイントになります。
「自分はやればできる」そう感じてもらうためにも、下記の3つを常に考えましょう。
- 学習欲求:どうすれば成功への期待感を間近に感じてもらえるのか?
- 成功の機会:小さな成功体験を積ませるためにはどんな工夫をしたら良いか?
- コントロールの個人化:仕事での成功をどうしたら学習者によるものだと確信してもらえるのか?
4.満足感(Satisfaction)
「学習して本当に良かった」と、このように満足してもらうことで、学習に対してのモチベーションが高まり次の学習につながります。
学習者に満足感を与えるためには、成果が出たことへの表彰、成功を社内全体に周知するなどがあげられます。
満足感は下記の3種類を意識しましょう。
- 内発的な強化:満足感から得た学習への興味をどう増幅させられるか?
- 外発的報酬:学習者が成功したことによる表彰や報酬をどう提供すべきか?
- 公平さ:学習者を公平に評価していると伝えるためにどう工夫するか?
アークスモデルを活用して教育を成功させよう
本記事では、アークスモデルの概要と4つの側面を解説しました。
学習者の心情を完全に理解することは非常に困難であるため、考えれば考えるほど学習者とのすれ違いが起こります。
そこで活用すべきなのが、学習意欲を向上させるアークスモデルです。
教育者が4つの側面を意識して実践することにより、学習に対しての意欲・関心を引き出すことができます。
「注意喚起」「関連性」「自信」「満足感」これら側面を十分に意識し、教育の場でぜひ活用しましょう。
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