更新日:2021/05/20 22:20
経営
フィッシュ哲学とは【人材定着/顧客満足度】
読了まで約2分
今回ご紹介する「フィッシュ哲学」は、とある魚市場を再生し、発展させた実例から誕生した概念です。
さまざまな組織の構築に役立つとして世に広まり、日本国内でも医療現場をはじめとした、幅広い職場で活用されています。
本記事では、このフィッシュ哲学がどのように仕事に活かされるのか、詳しく解説していきます。
目次
組織力の向上に役立つフィッシュ哲学
フィッシュ哲学とは、組織を活気づけて改善させるためのマネジメント方法を指します。
もとはアメリカの「パイク・プレイス・マーケット」という魚市場で実際に行われた、職場の建て直しに向けて取り組んだ内容を理論化し、提唱されたものです。
その魚市場で実践されたのは、従業員同士で魚を投げ渡して運ぶ作業方法です。
単調だった仕事に遊び心を取り入れることで、外部の人間から見ても楽しめるパフォーマンスとなり、
今では観光客を集めるほどの人気ぶりに成長しています。
フィッシュ哲学では、主に4つの行動原理を軸とした職場づくりが推奨されています。
具体的には「楽しむ」「喜ばれる」「注意を向ける」「態度の選択」です。
いずれについても、エンゲージメントや人との関係性を良好に保つために有効な要素です。
フィッシュ哲学を浸透させるコツ
それでは次からは、先ほど出てきたフィッシュ哲学の行動原理をもとに、どのように組織で活用していくべきか解説します。
ユニークな発想も積極的に採用(楽しむ)
「楽しむ」というのは、働く人自身が仕事をポジティブに捉えるということです。
例えば自社のサービスにユーモアなセンスを取り入れることで、自分たちも楽しみながら、お客様も楽しませる姿勢が生み出せるでしょう。
つまり積極的に遊び心を持つことで、「こんなことがしたい」という過程に「働く」を位置付けられます。
職場の目的が「労働」ではなく、「自己実現」になるような、柔軟な発想が活かせる環境にするのが大切です。
人の気分を良くする行動を最優先に(喜ばれる)
ビジネスにおいては、どうしても数字による結果に追われがちですが、本来であれば「こんなことに役立つ」「こんな喜びを与えられる」
など、利益以外の狙いがあるでしょう。
この「顧客に喜ばれる」というマインドを優先できる体質を作っておくことで、
お客様側の満足感だけでなく、従業員にとっても充実感が生まれやすくなるのです。
また社内のメンバー同士でも同様に、相手に喜ばれる姿勢(ほめる・認め合うなど)を欠かさないことで、円滑な人間関係も構築できます。
周囲への意識を高める姿勢の育成(注意)
当然ではありますが、例えば接客や商談などにおいては、今目の前にいる人に意識を集中させる必要があります。
そうすることで相手が本当に求めていることが理解しやすくなり、的確に要望を汲み取れるようになるためです。
さらに社内でも同じように、周りの仲間へ意識を向けることで、自分が何をすべきか判断できるようになります。
このように「周囲に注意を向ける」意識を育てることで、スムーズな業務遂行にもつながりやすくなります。
自分の行動の振り返りをする機会の設定(態度)
フィッシュ哲学による「態度の選択」とは、自分がどんな姿で働きたいのか、自ら考えて実行するという意味です。
例えばトラブルが起きる・クレームを受けるといった問題が発生した場合でも、自分自身で「どんな状況でも冷静で落ち着いた態度をとる」
といったイメージを持っておくことで、少しずつ行動にも反映されるようになります。
理想像を明確にすることで、自ら仕事の価値を高めていけるのです。
そのためにも自分の動きや姿勢を振り返り、目標とのすり合わせができる機会を設けておくと良いでしょう。
フィッシュ哲学から生まれるメリット
ではフィッシュ哲学を活かした組織構築をすることで、具体的にどのような効果に期待できるのかも見ていきます。
人材の定着につながる
フィッシュ哲学を活用した職場づくりをすることで、仕事の意義や働きやすさが感じやすくなり、従業員一人ひとりの士気を高められるメリットがあります。
さらに優秀な人材が離職せずに済むことで、どんどん能力の高いメンバーが集まるようになり、結果的に組織力の底上げにもつながるでしょう。
顧客満足度を高める
従業員が仕事を楽しみ、100%の力を出していれば、その分サービスや商品の充実度も上がります。
フィッシュ哲学によって生産性が高まり、多様なニーズに対応できれば、顧客満足度にも自然と反映されていくのです。
フィッシュ哲学は組織内だけでなく、対外的な満足度の向上にも役立ちます。
フィッシュ哲学で魅力のある組織に
フィッシュ哲学を取り入れた組織づくりをすることで、自社のサービスや商品の質を高めるだけでなく、職場の雰囲気を明るく活発にする効果もあります。
「生涯一社」が当たり前ではなく、人材の流動が激しくなっている昨今では、魅力的な組織にすることで生産力を確保する工夫も欠かせません。
社内の体制を見直したい場合には、フィッシュ哲学の要素にも目を向けてみることをおすすめします。
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