中小企業の業績を最短距離で伸ばすなら株式会社武蔵野の経営コンサルティング

株式会社武蔵野経営サポート事業部

MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/05/26 17:30

経営

人材育成

フォロワーシップとは【組織づくり/人材育成】

読了まで約3分

組織のパフォーマンスを高めるために大切なのは、リーダーシップだけではありません。
部下やチームメンバーがリーダーを自律的に支え、目標達成のために自ら働きかける精神のことを「フォロワーシップ」といいます。
フォロワーシップが盛んな組織ほど、チームとしての一体感が高まり、業績アップやイノベーションの創出につながります。

この記事では、フォロワーシップの考え方やリーダーシップとの違い、なぜフォロワーシップが必要なのかを解説していきます。

フォロワーシップとは?組織を動かすのはリーダーだけではない!

フォロワーシップ(Followership)とは、チームメンバーがリーダーを自律的に支え、チームの目標達成のために主体的な貢献をする働きかけのことです。
ここでは、フォロワーシップの意味やリーダーシップとの違いを解説します。

フォロワーシップとリーダーシップの5つの違い

リーダーシップとは、チームメンバーへの働きかけによって目標達成のための道筋やビジョンを示すこと、
それに対しフォロワーシップはリーダーをサポートし、目標達成に向けて主体的に提言や貢献を行っていく姿勢を意味します。

リーダーシップとの違いは次の5点です。

フォロワーシップとリーダーシップは対立するものではありません。
リーダーとメンバーが互いに補完し合いながら、チームの機能を高めることが大切です。

 

フォロワーシップの5つの類型

フォロワーシップを発揮するチームメンバーのことを「フォロワー」と呼びます。
フォロワーには、大きく分けて5つの類型があることが知られています。

フォロワーにはさまざまな類型があります。フォロワーシップを養成するときは、フォロワーの類型に合わせた働きかけが必要です。
たとえば、模範的フォロワーは将来のリーダー候補となりうるフォロワーであり、マネジメント研修などハイレベルな働きかけを行っていく必要があります。

一方、順応型フォロワーや消極的フォロワーは、主体性や当事者意識が乏しいため、
やる気やモチベーションを引き出し、責任感を持って業務に取り組めるような働きかけが必要です。

 

フォロワーシップはなぜ必要か?現場の管理職は手一杯に

なぜ、今リーダーシップだけでなくフォロワーシップが必要だといわれているのでしょうか。
その背景として、部下のマネジメントをしながら現場の仕事にも関わる「プレイングマネージャー」が増加し、
管理職が手一杯になってしまっているという現状があります。

産業能率大学総合研究所の「上場企業の部長に関する実態調査(2019年)」によると、前回調査と比べ、
「業務量が増加している」という課題を認識しているマネージャーは、全体の45.5%に達しています。

また、部長としての悩みについてのアンケート(複数回答)で、「職場の(or自分の)業務量が多すぎる」と回答したマネージャーは、全体の24.1%でした。[注1]

管理職の業務量増加や、プレイングマネージャーの増加により、組織のリーダーがチームマネジメントに集中できない局面も増えています。
フォロワーが自ら主体的にリーダーをサポートし、組織を動かしていく姿勢が求められています。

[注1] 産業能率総合研究所:上場企業の部長に関する実態調査

 

社員がフォロワーシップを発揮するメリット

フォロワーシップが発揮されることで、企業にとって考えられる4つのメリットを解説します。

組織が活性化する

フォロワーシップを発揮する社員がいれば、戦略やプランを正しく理解し、行動に移すことが出来ます。
ほかの社員もどのような動きをすればよいのかが分かり、メンバー一人一人がいきいきと仕事に取り組むようになり、組織が活性化することが期待できます。

モチベーションが上がる

リーダー一人だけが頑張るのでは、企業や組織を成功させるのは難しいです。リーダーとメンバーを繋ぐフォロワーがいることで、組織の意思統一が可能になり、モチベーションアップも実現していきます。

部下と上司の信頼関係が構築される

リーダーシップとフォロワーシップの共通点として、組織の成長や成果の向上を目的としています。
上司と部下で立場や役割の違いはあっても、共通の目的が根底にあることで、切磋琢磨しながら信頼関係を構築することが出来るでしょう。

柔軟な対応ができる

フォロワーシップを発揮する社員は、日頃から自身のポジションでできる積極的な行動を意識しているため、
アクシデントが起こった際に、リーダーが不在の場合でも柔軟な対応をとることができます。

 

フォロワーシップを実践するポイント

フォロワーシップを実践していくにあたってのポイントを4つご紹介します。

リーダーの限界を見極める

変化が激しく、多様な価値観が広がる現代において、リーダーだけで正解を導くことは極めて難しい状況にあります。
チームメンバーは、リーダーの能力にも限界があることを理解しながら、チームとしての生産性を上げるために、
適切にリーダーをサポートしていくことが求められます。

各自のフォロワータイプを認識する

「フォロワーシップ」を充分に発揮できるようにするためには、各自のフォロワータイプを把握することが必要です。
フォロワータイプを認識することで、強みや弱みも理解でき、それに応じたサポートが可能になっていきます。

クリティカルシンキングを意識する

「クリティカルシンキング」とは批判的思考という意味で、リーダーの意思決定に対して”あえて”批判的に考えてみる力も重要になります。
単に否定をすればよいということではなく、批判的に検討を加えることで、物事を客観的に捉え、適切な判断を行うということです。

コミュニケーションを活性化させる

業務に関係ないことでも話し合い、従業員同士の距離を縮めておくことも大切です。
良い人間関係ができていると、意見や問題点を伝えやすくなることが期待できるので、日々のコミュニケーションを活性化していきましょう。

 

フォロワーシップの具体的な行動例

フォロワーシップを発揮している社員にはどのような特徴があるのでしょうか。具体的な行動例をもとに紹介します。

リーダーに積極的な提言を行う

リーダーの考えや意思決定に疑問を感じた場合、フォロワーはリーダーに気づきを与え、考えなおす機会を与えることができます。
互いに良い緊張感のある関係を築いておくことが重要です。

自分にできる業務を主体的に引き受ける

自分の業務を遂行しながらマネジメントを行うリーダーが多いです。
そのような場合、フォロワーが自身の業務にプラスして他の仕事も積極的に引き受けていくことで、
リーダーは、リーダーにしかできない業務に集中することができます。
リーダー業務に集中してもらうことで、適切なリーダーシップを発揮しやすくなります。

報連相を確実に行う

メンバー一人ひとりの考えや状況はリーダーには伝わりにくいものです。
フォロワーが報連相を欠かさないことで、リーダーはメンバーの状況を把握することもでき、チームの結束に繋がっていきます。

リーダーの指示を全体に浸透させる

リーダーの指示がチーム全体にきちんと伝わっているとは限りません。
そのような時は、フォロワーがリーダーに指示の背景にある目的や意図を確認し、それをチーム全体に浸透させる役割を担いましょう。
フォロワーとしてリーダー、メンバー双方からの信用も得ることができます。

 

フォロワーシップを育て、自ら主体的に動く組織づくりを

フォロワーシップとは、チームのメンバー(フォロワー)が自律的にリーダーを支え、目標達成のために主体的に貢献していく姿勢のことです。
フォロワーシップとリーダーシップは対立するものではなく、互いの補完していくものです。

近年、プレイングマネージャーが増加し、組織のリーダーが自らの業務に追われ、チームマネジメントに集中できない局面も増えてきました。
リーダーだけでなく、フォロワーが自ら主体的に動き、組織に貢献していく姿勢が求められます。

株式会社武蔵野では、経営コンサルティング事業や経営サポート事業、社長のサポート事業などを展開しています。
豊富な実績に基づく経営計画書の作り方にも定評があり、これまでに400社以上の会員企業が過去最高益を達成しています。

 

武蔵野のサービスに
ご興味が出てきた方

CONTACT