更新日:2024/04/01 11:00
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リモートワークやテレワークのメリットとは?企業が注意する点や社員教育法
読了まで約4分
テレワークやリモートワークといった言葉を聞く機会が増えたと思いますが、本記事では実際どのような働き方なのか、会社にとってメリットはあるのかなどをご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
リモートワークとは
リモートワークとは、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を意味します。
働き方改革の影響により、リモートワークを取り入れる企業が増えました。
リモートワークは「在宅勤務」や「テレワーク」と呼ばれることも多く、企業に属する社員が出社せずに自宅などで仕事をする勤務形態を指します。
新型コロナウイルスの流行は、このリモートワークの普及を大きく加速させました。
リモートワークのポイント
リモートワークは、インターネットを利用したコミュニケーション用のシステムを導入して行うのが一般的です。
このシステムをうまく活用することで、自宅待機中の社員にも教育を実施できます。成功させたいなら、以下に挙げる2つのポイントを踏まえておきましょう。
リアルタイムで部下に指導
リモートワークのシステムは、テレビ会議のようにリアルタイムで映像や音声の送受信を行える機能を搭載したものが多いです。
社員は仕事の開始前に上司と打ち合わせをしたり、困ったときに相談したりできるので、職場にいるような感覚で業務を行えます。このようなコミュニケーションを実現できることは、上司から部下への教育も実施できるということにほかなりません。
職場で教えている内容のうち、実技を伴わず口頭で伝えられるものならリモートワークのシステムで指導が可能です。マンツーマンで行えるので、社員が理解できているのか確認しながら進められます。
ただし、部下がたくさんいるなら個別に対応していくのは得策ではありません。その場合は、複数の場所を同時に接続する機能をうまく利用しましょう。
リモートワークのシステムには、複数の社員がミーティングを行えるように、この機能を備えているタイプが少なくありません。
教育もミーティングの形式で実施すれば、一度に多くの社員を指導できるので効率的です。
社員同士も音声や映像を共有できるため、上司が一方的に話すのではなく、全員にディスカッションをさせながら教えられます。
すべての部下に必要となる基本的な内容は同時に紹介し、専門性の高い内容はマンツーマンで指導するなどの使い分けをすると良いでしょう。
教材などの資料も表示
リモートワークのシステムで表示できるのは、カメラで撮影している映像だけではありません。自分のパソコンの画面を映して、接続している人たちが見られるようにする機能もあります。
この機能は、業務の資料を見ながらミーティングや相談などをする際に用いるのが一般的です。教育に利用すれば、口頭で説明するだけでなく、教材を用いて教えることも可能になります。
プレゼンテーション用のツールなどで要点をまとめた教材を作成し、指導の流れも事前に考えておけば、予定している時間内に収めやすくなるでしょう。
パソコンの画面を映す機能がなくても、ファイル共有の機能やソフトを用いて資料を渡し、閲覧してもらうという方法もあります。
映す機能がある場合でも、資料を事前に送って予習しておいてもらうと理解が深まりやすいです。このように、成果を上げるための工夫をすることもポイントになります。
どうすればリモートワークのシステムを最大限に活かせるのか考えてみましょう。
リモートワークのメリット
リモートワークを導入することによって、企業や従業員にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
・コスト削減
1つ目のメリットとして、コストの削減が挙げられます。
社内で働く従業員が少なくなることで、事務所の維持に使われるお金や従業員の交通費などが削減されます。また、それに伴い従来よりもオフィススペースを縮小でき、オフィスフロアの賃貸料や電気代なども削減できます。
さらに、リモートワークが進むことでペーパーレス化も進み、紙の印刷や郵送などにかかっていたコストも削減可能です。
・離職防止
2つ目のメリットとして、離職防止が挙げられます。
時間や場所にとらわれない柔軟な働き方が可能なため、遠く離れた場所に住んでいる方も、育児や介護、病気療養などで時間を使っている人も、時間を有効活用して働くことができます。
また、就職や転職の際に柔軟な働き方を重視する人材は多いため、リモートワークを導入していることは、離職防止だけでなく新たな人材獲得にも効果が期待できるでしょう。
リモートワークのデメリット
リモートワークを導入することによるメリットをご紹介しましたが、デメリットもあります。
・セキュリティ対策の徹底が必要
リモートワークを実施する際には、セキュリティ対策が必要不可欠です。
社外にパソコンやタブレットを持ち出すため、移動中の交通機関や飲食店などで業務を行う人も増えます。
それに伴い端末を紛失したり、業務中の画面を第三者に見られたりといった情報漏洩のリスクが高まります。
リモートワークを実施するには適切なセキュリティ対策を行うとともに、従業員自身のセキュリティ意識を高めましょう。
勤怠・タスク管理の複雑化
リモートワークでは、上司の目の届くオフィスでの勤務と異なり、従業員が実際どれくらいの時間働いたのか、どういった業務を行ったのか、という労働実態の把握が難しくなります。
PCの作業時間を確認したり、勤怠管理システムやタスク管理ツールを導入するなど、労働実態を把握し従業員をフォローする体制が必要になるでしょう。
リモートワークで社員教育もできる
リモートワークは、社員教育を効率よく行うためにも有効です。
これまでは、効率が良い人材育成として集合研修がよく行われていました。
しかしコロナ禍以降、オンラインの研修が一般的となりつつあります。
通常外部から専門性の高い講師を招く場合には、高額の依頼料や交通費がかかります。しかしオンライン研修を利用することで、通常より安価に社員教育ができるというメリットがあります。
・オンライン研修による教育
オンライン研修では、サービスを提供している企業のサイトに接続してコンテンツを受講したり、zoomやGooglemeetといったサービスを利用して開催されることが多いです。
講師がインターネット越しに講義を進め、接続している人たちは聴講することになります。一方的な配信もありますが、講師と受講者のあいだで双方向のやり取りをしながら進行するケースも多いです。
例えば「挙手」という機能を使うことにより、講師から問いかけがあった場合に、受講者がレスポンスを示せるタイプもあります。
そのほかにも、チャット機能を搭載しているなど、講師にリアルタイムで質問できるタイプも多いです。
また、受講者を数人ごとに分けてコミュニケーションをとれるようにする機能も見受けられます。この機能があれば、集合研修で行うようなグループワークもインターネット経由で可能になるのです。
・自社に合ったサービスを選択
外部のオンライン研修を利用する場合は、依頼する企業を慎重に見極めなければなりません。方針やシステムは企業によって異なるので、自社に合ったものを選ぶことが重要です。
カリキュラムに沿ってスピーディに進めていくという方針もあれば、反復学習による定着を重視するという方針も見受けられます。
後者だけに絞っても、講義の中で復習させる企業もあれば、講義を録画して見返せるようにする企業もあるのです。もちろん料金にも違いがありますし、営業のコンテンツが充実しているなど、分野ごとの強みも異なっています。
したがって、まずは社員に習得させたい知識やスキルを明確にしなければなりません。
また、社員に確実に受けさせたい場合は、部下の受講記録を上司がチェックしやすいところを選びましょう。
リモートワークをチャンスと捉えよう
リモートワークで業務効率が上がることで、今後の事業を加速させるチャンスです。
メリット・デメリットをしっかり理解しつつ、リモートワークでもできる社員教育で、しっかり社員を教育しましょう。
株式会社武蔵野では、オンラインで受講できるセミナーを多数ご用意しています。
リモートワークでも、自宅から簡単に視聴することができます。
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執筆者情報
佐藤 義昭 / 株式会社武蔵野 常務取締役
1971年、東京都生まれ。
1990年、武蔵野にアルバイトとして入社、ダスキン事業から新規事業まで経験。
2007年、経営サポート事業本部の本部長を経て2015年11月取締役に就任。
2021年、6月常務取締役に就任。
経営者向けに年間100回以上の講演実績があり、企業文化を強化する経営計画書作成法を伝授。
年に一度行われる社内経営計画書アセスメントの方針作りや、小山昇の実践経営塾の合宿では、経営者向けに経営計画書作成や短期計画作成を支援している。
おもな講演テーマに『経営計画書を作るには』、『手書きによる短期計画作成方法』などがある。
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