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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2022/03/15 07:30

武蔵野社員の奮闘記

滝澤さんの口癖は「で?」

全社管理本部売掛課部長 沖野祐美


2000年、私は武蔵野でパートを始めました。部署は、ダスキンの営業事務です。
現在はコールセンターと事務が別々になっていますが、当時は同じ部署で、社員やパートが両方をやっていました。

大変だったのは、コールセンター業務のほうです。
それまで事務の経験はありました。
事務員も代表電話を受けたりするので、電話対応の経験はゼロではなく、社会人として最低限の電話マナーも知っています。
しかし、当時、武蔵野はダスキン事業以外にもオフィスコーヒーサービス(OCS)事業や
ホテルのドゥ・カフェ事業などさまざまな事業を手がけており、お客様からの問い合わせやクレームが大量にありました。
内容的にも量的にも事務員が片手間に対応できる範囲を超えていて、最初はなかなか対応できなかったのです。

もっとも困ったのは、マニュアルがなかったことでしょうか。
現在、コールセンターには詳細なマニュアルがあります。
さらに事前に勉強会があるし、モニタリング機能を使って先輩の実際の電話対応を聞いて参考にすることもできます。
しかし、当時は「とにかく出て」で、いきなり実戦に放り込まれました。

私の困惑ぶりをご紹介しましょう。
電話がかかってきたら、まずお客様の名前を聞きます。
お客様が法人の場合は、社名だけでなく担当者様の名前も確認します。
これは、おそらくどの会社でも求められる電話対応の基本です。

ところが武蔵野では、お名前を聞くと怒り出すお客様がいました。
「俺はお得意様だぞ。声を聞いただけでわかるだろ」というのです。
たしかにお得意様かもしれませんが、電話を受けるスタッフは毎回違うので、声を覚えられるはずがありません。
上司もそれを理解していて、「〇〇社さんのときは名前を聞かなくていいから」と教えてくれました。

さて、お客様の名前を聞いてシステムで検索した後、ご用件をうかがいます。
最初はダスキンやOCSについての知識がないので、お客様から問い合わせなどをいただいてもどう対応していいかよくわかりません。
そこで電話をいったん保留にして、社員やパートの先輩に「どうすればいいですか」と尋ねます。

このとき怖かったのが、当時若手社員だった滝澤さんです。
私がお客様の問い合わせ内容を細かく説明すると、「お客様を待たせたらダメ。早く言って!」。
たしかにその通りなので、シンプルに説明すると、「で?」「だから?」
私の説明が要領を得なかったのだと思いますが、細かく説明してもシンプルに説明しても怒られるので困りました……。

ちなみに「で?」は滝澤さんの口癖です。
最初は怖いなと思いましたが、普通のときにも「で?」と言うので、こちらもすぐに慣れました(笑)

蛇足ですが、滝澤さんは当時、長い付け爪をしていました。
付け爪をしているとキーボードが打ちづらいはずですが、滝澤さんはタイピングが速かった。
私は主婦で、家事の邪魔になるので付け爪をする余裕もありません。
キーボードをカタカタ打つ滝澤さんの姿を見て、素直に「すごいな。うらやましいな」と思って見ていました。

話を戻しましょう。
パートを始めて数か月も経つと、徐々に滝澤さんや先輩に聞かなくても自分で判断して対応できるようになってきました。
しかし、積極的には電話に出ていませんでした。
というのも、コールセンター業務だけでなく事務の仕事もあったからです。
事務の仕事の中心はハーティー部門の精算処理で、自分がやらなくてはいけない量がだいたい決まっています。
一方、コールセンターの電話は、誰が取ってもオーケーです。
電話を取れば自分の事務作業を中断せざるを得ないので、当然、誰も取りたがらない。
そんな私たちを見て、パート課長のSさんは「早く誰か出て!」とよく怒鳴っていました(笑)

そんな状態が続けばコールセンターが機能しないと判断したのでしょう。
まもなく事務とコールセンターが分離されて、パート社員もどちらかに分かれることになりました。
私がどちらを選んだのか。それは次回のお楽しみにしておいてください。

 

次回は“パートなのにサービス残業した理由”です。

次回もお楽しみに!

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