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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/05/19 15:48

経営

組織とは?定義や3要素・目的や成長につなげるためのポイントをわかりやすく解説

読了まで約4分

学校や企業、地域の自治会や家庭など、社会にはさまざまな組織があります。
そのなかでも企業という組織は、ほかの社会組織と異なる側面を持っています。

「企業が成長するために組織の成長を促進したい」と考えている企業代表者や経営者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、組織の定義、目的から組織の成長を促進するポイントまでわかりやすく解説するので参考にしてください。

そもそも組織とは

そもそも組織とはどのようなものなのでしょうか。
最初に組織の定義を説明した後、ピーター・ドラッカーが提唱する組織論について解説します。

組織の概要を押さえることにより、後述する組織の目標や組織運営の成功ポイントを理解しやすくなるでしょう。

組織の定義

組織という言葉に明確な定義は存在しませんが、以下のように複数の意味があります。

・国語辞書による定義
一定の共通目標を達成するために、成員間の役割や機能が分化・統合されている集団

・広辞苑による定義
ある目的を達成するために、分化した役割を持つ個人や下位集団から構成される集団

・チェスター・バーナード氏(アメリカの電話会社の社長・経営学者)による定義
意識的かつ計画的な目的を持つ人々の相互間の協働

上記をまとめると、組織とは構成メンバーが目標を共有しつつ、各々が作業に携わっている状態を指します。
企業という組織では、商品・サービスの提供や売上アップのため、社員一人ひとりが業務を担当しています。

ピーター・ドラッカーが提唱する組織論

経営学者のピーター・ドラッカーは組織について定義した人物です。
ドラッカーは組織論において、経営陣が組織を運営するために必要な役割を3つ提唱しています。

経営陣の3つの役割

1.自社組織の目的とミッションの実現
オリジナル商品・サービスを開発して社会に提供する。

2.社員の成果と生産性の向上
社員が仕事によって生きがいを得られるようにする。

3.社会的な貢献と社会に与えるインパクトの処理
社会活動には前向きな側面もあれば、後ろ向きな側面もある。後ろ向きな影響を処理しながら社会に貢献する。

上記を果たすことが組織の役割であるとドラッカーは定義しています。

 

組織を構成する3要素

組織を構成する3要素として以下が挙げられます。

・共通目的
・協働意思
・意思疎通

それぞれの内容や必要性などを解説するので参考にしてください。

1.共通目的

共通目的(組織目的)は組織のメンバーで共有する認識や目的のことを指し、経営理念や経営戦略などが挙げられます。

共通目的の必要性として、メンバー全員の方向性の統一があります。
仮に共通目的がなければ、各メンバーが身勝手に動いて団結が難しくなるでしょう。
各部署の目標や指標の設定も困難になります。

ただし、どのような共通目的でも良いわけではありません。
社会的に問題がなく、市場に受け入れてもらえる常識的な共通目的が大切です。
組織内外から支持を得られる共通目的により、企業活動はスムーズに機能しやすくなります。

2.協働意思

協働意思(貢献意欲)とは、「自社に貢献したい」という個人の思いを指す言葉です。
組織が効率的に機能するには、社員が消極的な姿勢で業務に取り組むよりも、「自社の役に立ちたい」というマインドで積極的に仕事を進めることが重要です。
社員一人ひとりの能動的な姿勢により、組織全体の力は強くなります。

ただし協働意思は、社員の表面的な意識だけでは育まれません。
企業側が成果に対して適切なリターンを用意することにより、社員は高いモチベーションで業務に取り組めます。
たとえば営業担当の社員であれば、「契約件数が月10件に達した場合はボーナスに反映する」などのリターンが考えられます。

社員は共通目的や部署の目標に応じた結果を出し、企業側はそれに見合った評価を与えるというサイクルにより、協働意思は働きやすくなります。

3.意思疎通

前述した共通目的や協働意思のあるメンバーが多くても、意思疎通に問題があれば組織としての成長は難しくなります。
たとえば各部署の責任者と経営陣、または責任者と部下の間で認識にずれがある場合、組織内の統制がとれません。
連携ミスによる深刻なダメージも考えられるため、正確な意思疎通は重要です。

意思疎通を円滑にするには、風通しのよい組織体制の構築がポイントです。
経営陣に対して各部門の責任者が気軽に進言できる、責任者に対して部下が素直に意見を言える、そのような組織は意思疎通に問題がないといえます。
日頃から積極的に声を掛け合うだけでなく、1対1のミーティングの導入なども検討するとよいでしょう。

 

組織の維持・成長に欠かせない3つの目的

組織の維持や成長に必要な目標は売上・契約実績と言った数値で測れる項目だけではありません。
組織の維持や成長に欠かせない3つの目的として、意義目標、成果目標、行動目標が挙げられます。
それぞれの目的について詳しく解説します。

目的1.意義目標

意義目標は企業理念やビジョンを達成するために設定されます。
企業が社会に存在しつつ活動を続ける意義に関する目的です。

企業における意義目標の具体的な例として、食に関するサービスを提供している場合は「新鮮な食材によって人々の食卓を豊かにする」、ゲームアプリを提供している場合は「ゲームを通して人々に幸せな時間を過ごしてもらう」などが挙げられます。

また、資格試験に関するサービスであれば、「通信教育によって社会人の資格合格を支援する」などが考えられるでしょう。

目的2.成果目標

成果目標は各部署や社員が達成する指標として設定される具体的な数値です。
特に現場で働く社員にとって意義目標よりも身近に感じられる目的といえます。

企業における意義目標の具体的な例として、営業部門の契約獲得数、人事部門の中途採用人数、総務部門で給与計算にかかる時間などが挙げられます。
問い合わせや資料請求の数、サービスの会員数なども該当します。
「今期は前期よりも150%売上アップを目指す」といった内容も成果目標です。

目的3.行動目標

行動目標は社員自ら達成したい目標を設定することであり、個人によって異なります。

企業における行動目標の具体的な例として、「毎月中旬までに2件の契約を獲得する」「毎日100件の電話営業を行う」「仕分けのミスを0にする」「毎月ひとつは新しい企画を提出する」などが挙げられます。

ほかにも、「毎朝必ず笑顔で挨拶する」「退社する社員が遠くにいても必ずお疲れさまと伝える」なども行動目標に含まれます。

このように行動目標は、日々の具体的な行動に基づくものが多いといえます。

 

組織運営を成功させるために必要なポイント

組織運営を成功させるために必要なポイントとして以下の3つがあります。

・公平な人事評価制度の構築により社員エンゲージメントを高める
・成果につながる教育制度をつくる
・会社経営におけるミッションや方針・理念を共有する

それぞれ解説するので参考にしてください。

公平な人事評価制度の構築により社員エンゲージメントを高める

組織の成長を目指すには、社員一人ひとりを適切に評価する人事評価制度の構築が必要です。
業績や働き方を公正に評価することによって、社員のモチベーションやエンゲージメントの向上が期待できます。
社員が「自分は正しく評価されている」と感じられるためです。
結果的に組織全体の生産性が高くなり、企業の成長や利益につながります。

公正な人事評価制度を構築する際の注意点として、貢献に関する基準を明確にすることが挙げられます。
営業社員であれば結果や成果がわかりやすいですが、事務社員のように結果や成果がわかりにくい職種もあります。
その場合でも、たとえばミスの少なさを基準にするなどの工夫が必要です。

部署間で不満が生じると、逆にモチベーションの低下を招きかねないため、各部署の責任者からヒアリングを行いつつ、公正な人事評価システムを構築しましょう。

成果につながる教育制度をつくる

成長し続ける強い組織をつくるには、社員一人ひとりのスキルアップが重要です。
社員が高いモチベーションで業務に取り組む以外にも、高度な知識やスキルを身につけることにより、優れた商品開発やサービスの提供が可能になります。

具体的には、社員が学びを継続できる環境の整備や、スキルや技術の向上をサポートするシステムの確立など、成果につながる教育制度が必要です。
ただし、部署やプロジェクトによって求められるスキルは異なるため、事前調査したうえでの構築がポイントといえます。

会社経営におけるミッションや方針・理念を共有する

会社や経営者のビジョン・理念を社員に共有することは、組織の共通目的につながります。
企業が目的と貢献を社員に伝えることにより、社員は積極的に行動しやすくなるでしょう。
特に大規模な企業は方向性の統一が難しいため、より大切な要素となります。

経営者や上層部が方針や理念を共有することにより、組織全体が同じ方向を向いて業務に従事できるため、生産性の高い組織づくりにつながります。

 

強い組織を運営するなら武蔵野の経営計画書の活用がおすすめ

組織とは、チームメンバーが目標を共有しながら、それぞれが作業に携わっている状態を指します。

組織を構成する要素には共通目的、協働意思、意思疎通があります。
また、組織の維持・成長に欠かせない目的として、意義目標、成果目標、行動目標が挙げられます。

組織運営を成功させるには、社員エンゲージメントの向上、公正な教育制度の確立、ミッションや方針・理念の共有が大切です。

組織の定義や目的を踏まえ、自社の成長につなげるには武蔵野の経営計画書が役立ちます。

経営計画書とは、社員一人ひとりが携行できるルールブックです。
社長の理念や経営方針をスムーズに浸透させるツールとして評価を得ています。
強い組織を運営するために、ぜひお役立てください。

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