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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/07/11 16:56

人材育成

採用

優秀な人材ほど突然会社を辞める理由とは?退職理由や傾向・対策方法を解説

読了まで約3分

優秀な人材が突然退職するのは会社にとって大きな損失です。
しかし「なぜ辞めるのかわからない」という状況のままでは、今後も退職が続く可能性があります。

本記事では、優秀な人材が退職する理由や見られる傾向、会社としての対応策について解説します。
本記事を読むことで優秀な人材の離職を防ぎやすくなるでしょう。

優秀な人材が会社を辞める理由

優秀な人材が会社を辞める理由として以下が考えられます。

  • 評価や待遇に不満がある
  • 人間関係に不満がある
  • 職場環境に不満がある
  • 成長機会がなくやりがいを感じられない
  • 会社の将来性に不安を感じている

それぞれ解説するので参考にしてください。

評価や待遇に不満がある

会社からの評価や待遇は仕事のモチベーションにつながります。
そのため、働きぶりや成果が適切に評価されていないと優秀な人材は退職を考える傾向があります。

例えば仕事のスピードが速くて正確であり、会社に貢献しているシーンが多いにもかかわらず、ほかの社員と同じ給料であれば「この職場では正しく評価されない」と感じることでしょう。

また、公平な評価基準がない場合だけでなく、基準自体はあるものの、給与体系に問題があるケースも考えられます。
例えば役職が付いても給料が変わらない場合や、評価がボーナスに反映されていないなどのケースです。

このように評価や待遇に不満があると離職を考えやすくなります。

人間関係に不満がある

多くの会社に共通する離職理由が人間関係です。
優秀な人材もまた、人間関係に不満があると退職を考える傾向があります。
特に不満が出やすいのは上司と部下の関係です。部下にとっての主な不満には以下が挙げられます。

  • 無責任な行動
  • 計画性のない指示
  • パワハラ、モラハラ、セクハラ

上司が一方的に責任を押し付けてきたり、普段から仕事で手を抜いていたりと無責任な行動が多ければ部下の不満は大きくなります。
行きあたりばったりで計画性のない指示や、パワハラ、モラハラ、セクハラ体質の会社も同様です。

ほかにも、会話が少ない職場はコミュニケーション不足に陥りやすくなります。
業務上の課題や成功事例のシェアが難しいため、優秀な人材ほど離職を考える傾向があるのです。

職場環境に不満がある

優秀な人材はスピーディーな業務処理や効率化によって仕事と生活のバランスを取る傾向があります。
しかし業務時間を短縮したにもかかわらず、空いた時間に他の仕事を上乗せされてオーバーワークに陥れば、通常は労働環境に不満を抱くものです。
多くの業務が優秀な人材に集中することは不公平感につながります。

さらに給与や賞与がほかの社員と変わらなければ、優秀な人材が退職を考えるのは避けられないでしょう。

成長機会がなくやりがいを感じられない

優秀な人材は向上心が高いため現状に満足せず、常に新たな目標を立てる傾向があります。
仕事によってスキルや知識を増やし、経験を重ねて人脈を広げたいと思っても「与えられた業務が成長につながらない」と感じれば、転職の可能性が高くなります。

また、優秀な人材は教育システムや研修制度を求めているケースが多いため、離職を防ぐためには提供する必要があります。
教育システムが整っていない場合は早期に構築し、研修を社内で実施できない場合は外部研修を含めて検討してみるとよいでしょう。

会社の将来性に不安を感じている

優秀な人材は今まで築いてきたキャリアや、将来のビジョンを大切にしている傾向があります。
会社の方針とキャリアやビジョンを比較したうえで「この会社で働く理由には何があるだろうか」と考えます。

そのため、会社が目指す方向性がわからなければ自身のビジョンと重ねることが難しくなり、キャリアを活かせられない職場と判断するかもしれません。
また、そもそも業績が悪ければ会社の将来に不安を感じるものです。

優秀な人材は「社員を大切にしているかどうか」という視点を重要視しています。
社員を大切にしていなければ働き続けることに不安を覚えます。

優秀な人材は外部とのつながりが多いこともあり、自社と他社を客観的に比較している傾向があります。
「他社の安定性が高い」と判断すれば、今の会社に見切りをつけて転職することも十分に考えられるのです。

 

優秀な人材が会社を辞めるケースによく見られる傾向

優秀な人材が会社を辞めるケースとしてよく見られる傾向には以下があります。

  • 周囲とのコミュニケーションを避ける
  • 会議での発言回数が減る
  • 残業が減り有給休暇を消化する
  • デスクや荷物などの身辺整理をする

それぞれ解説していきます。

周囲とのコミュニケーションを避ける

社員が転職活動を始めると「上司や同僚に隠したい」と考えることが少なくありません。
そのため、周囲との過度なコミュニケーションを避ける傾向があります。

すでに「今の会社を退職する」と明確に決めていれば、職場での人間関係に必要性を感じなくなるでしょう。
例えばランチや飲み会などに参加しなくなったり、休憩時間や業務後に雑談する機会が経ったりと、今までと違う行動が見られれば退職の前兆という可能性があります。

会議での発言回数が減る

以前は会議で積極的な姿勢を見せていたにもかかわらず、極端に発言回数が減った場合は退職を考えているのかもしれません。
「意見しても採用されない」「意見したのに何も変わらなかった」などの経験から、すでに意見自体をあきらめている状態です。

社員が会議で発言する根底には「会社をよくしたい」という熱意があります。
「もう発言する理由がない」と考えている場合、会社に失望し、すでに転職に向け動き出しているかもしれません。

残業が減り有給休暇を消化する

転職活動をしている社員は残業時間が減る傾向があります。
すでに退職を決めている場合、残業してまで会社に残る必要性を感じなくなり、定時で帰宅するケースが増えるのです。

特によく残業していた社員が急に定時で帰り始めた場合、すでに自社の仕事に対する気持ちが離れているのかもしれません。

また、急に有給休暇を取得し始めた場合も転職活動が進行している可能性があります。
会社によっては採用面接や試験を平日に行うケースがあるためです。
遅刻や半休、早退が増えた場合も同様です。

デスクや荷物などの身辺整理をする

デスクや荷物など身の周りのものを整理し始めた場合、すでに転職先が決定している可能性があります。
周囲から「退職するのでは?」と疑われても問題がないため、淡々と整理に着手している状態です。

また、今までは表情が暗かったにもかかわらず、次の職場が決まったことで表情が明るくなるケースもあります。
気を許している同僚に対しては、「近いうちに退職する」と告げているかもしれません。

この段階になると、退職を引き止めることは難しくなります。

 

優秀な人材が会社を辞めるのを防ぐ対策

優秀な人材の退職を防ぐ対策として以下の3つが考えられます。

  • 仕事の成果や働きぶりを正しく評価する
  • 社員同士のコミュニケーションを充実させる
  • 業務内容や量を調整する

それぞれ詳しく解説していきます。

仕事の成果や働きぶりを正しく評価する

優秀な人材の離職を防ぐには、仕事の成果はもちろん、数字に反映されない「業務への取り組み方」や「貢献度」を適切に評価することが大切です。

優秀な人材は部門間・社員間の調整役や根回しなど、一見地味ながらも重要な仕事に携わっているケースが多いため、数値に現われない仕事ぶりも評価しましょう。

そのためには、上司が部下を評価する仕組み以外にも、社員同士が評価し合うシステムを導入することも一つの方法です。
例えば社員同士で報酬を贈り合えるピアボーナス制度や、感謝の言葉を伝え合うサンクスカードなどの方法があります。

社員同士のコミュニケーションを充実させる

社員同士のコミュニケーションを充実させることで情報共有しやすくなるため、部下や同僚の悩みに気づきやすくなります。
社内の方針に不信感を抱いていたり、不安な気持ちを抱えていたりする場合などの改善に向けた取り組みについても話し合えます。

部下に優秀な人材がいる場合、特に上司からの適切な声がけがポイントになります。
それによって部下は「一緒に問題解決してもらえる」「自分の存在を気にかけてくれている」という安心感を得られるため、信頼関係の構築につながるでしょう。

コミュニケーションが円滑な会社は社員のモチベーションが高く、職場の雰囲気がよいため、優秀な人材の退職を防ぎやすくなります。

業務内容や量を調整する

前述のとおり、優秀な人材は業務効率が高いことでオーバーワークに陥っているかもしれません。
残業が続いている場合は業務負担の軽減や業務量の削減を検討してください。
社内で対応できない業務に関しては、作業の外注化も選択肢の一つです。

オーバーワークが理由で退職が続いている場合、早急に対応することにより、今後の離職を防止できる可能性が高くなります。

 

優秀な人材が辞める原因を把握し早急な対策を

優秀な人材が会社を辞める理由として、評価や待遇、人間関係、職場環境への不満や、成長機会のなさ、会社の将来への不安などがあります。

退職の傾向として考えられるのは、コミュニケーションの機会や会議での発言回数の減少、急な有給休暇の取得、デスクや荷物などの身辺整理を始めるなどです。

優秀な人材の退職を防ぐには、仕事の成果や働きぶりを正しく評価し、社員同士のコミュニケーションを充実させたうえで業務内容や量の調整を考えてみてください。

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